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老健(介護老人保健施設)とは?役割や対象者などの特色も解説

コラム

こんにちは!ライフピア八瀬大原Ⅰ番館です!

 

今回は、老健(介護老人保健施設)について取り上げます。

老健は、最近では老人ホームやリハビリテーションからも注目が集まっている「リハビリテーションを行う施設」です。

 

とはいえ、具体的な特色や利用者の状況についてなどよくわからない方も多いのではないでしょうか。

 

そんな老健について、入所できる対象者やサービス内容、スタッフの人員配置、目安となる入所期間、費用、特養など他の施設との違いなどについて、詳しくご紹介していきます。

 

 

老健とはどんな施設?役割を解説!

老健(介護老人保健施設)とは、在宅での介護をするための生活の質を向上させるべくリハビリテーションを行うための施設です。

つまり、健康に自宅へ戻るための様々なサポートをする施設ということですね。

 

何らかの疾患にかかり入退院するなどして介護保険制度における要介護認定を受けた患者様が対象です。

老健では、一般的に医師の指導のもとで各種リハビリテーションを実施します。

自宅に戻った時にある程度のことは自分自身でできるよう、在宅での日常をイメージしながら理学療法士・作業療法士・言語聴覚士・看護師・介護士などが連携して患者様に関わっていきます。

 

単にリハビリテーションを行う施設として利用するだけではなく、日々の健康管理や、食生活の管理も行える老健。

「要介護度を上げず、健康に自宅へ戻るための様々なサポートをする施設」として、注目されています。

 

 

老健に入所できる対象者の条件

老健に入所できるのはどんな人が対象なのでしょうか?

条件には、要介護認定を受けていることと、リハビリによって自宅で介護を受けられることなどが挙げられます。

詳しく見ていきましょう。

 

要介護認定を受けている

老健はあくまで要介護認定を受けていることが前提となりますので、申込の前に要介護認定を受けている必要があります。

具体的には、原則65歳以上で「要介護1」以上の介護認定を受けていることが老健に入所する条件となっています。

また、40~64歳でも特定疾病により介護認定を受けている方も対象となります。

 

要介護認定は一般的に次のような流れで受けることになります。

 

  1. 1)市区町村の介護保険窓口に申請を行う(入居前に本人がいけない場合家族の代理も可)
  2. 2)市区町村の介護保険担当者によるヒアリング(入院先もしくは自宅へ出向き、患者様の状態を確認)
  3. 3)かかりつけ医による意見書を発行(かかりつけ医がいない場合は、市区町村の提携医療機関の医師に、要介護であるかどうかについて意見書を発行してもらう)
  4. 4)判定(要介護であるかどうかについては、おおむね30日以内に判定結果が郵送されます)

 

要介護認定は初回の認定の効力は6か月、その後状態により12カ月から48カ月の範囲内で再度認定を行います。

高齢者の多い市町村によっては3カ月~5カ月ごとに行うこともありますので、お住まいの地域でどのような条件になっているかは事前に確認しておくことをお勧めします。

 

リハビリによって自宅療養ができる状態であること

要介護認定以外の老健の入居条件も確認しておきましょう。

 

老健は介護が必要であるものの、病状は安定し、リハビリテーションや正しい生活指導を行うことで、自宅での生活が見込めることが前提となっています。

 

そのため、重篤、もしくは緊急性の高い疾患があり、入退院を繰り返している状態では、老健に入所できない可能性もあります。

また、家族が遠方にいて共働きなので介護をすることが困難など、回復後に自宅での生活ができる環境に明らかにない場合も入所できない場合があります。

 

 

老健のサービス内容とは

老健で受けられるサービスには、リハビリの他、医療や看護、栄養管理、介護などがあります。

1つずつ見ていきましょう。

 

リハビリ

老健は、要介護認定者が自宅で生活できるようになることに特化した施設ですので、リハビリサービスに力を入れている施設が多いのが特徴。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士など、専門の資格を持つスタッフによって指導してもらえるケースが多いです。

 

リハビリの内容は人によって異なりますが、例えばベッドから車いすへの移乗や歩行の訓練など、介護される側も介護する側も自宅での生活が楽になるような内容となっています。

 

老健で行うリハビリの頻度や時間には規定があります。

リハビリは入所者1人に対して週2~3回以上行われ、1回のリハビリは20~30分程度が目安です。

また、施設によっては最初の3カ月は週3回以上のペースでリハビリを行える場合もあり、状態に応じて対応してもらえます。

 

医療・看護

老健では常勤医師が在籍し、看護師も24時間常駐している場合も多いため、特養(特別養護老人ホーム)に比べると医療体制が充実しています。

インスリンの注射やたんの吸引などの医療・看護ケアを受けることができます。

 

ただ、老健に入所している間は医療保険が適用されないため、原則は介護保険の範囲内で医療サービスを利用することになります。

そのため内服薬を処方してもらう場合などは、高額な内服薬を使いたくても使えないケースもあります。

高額な内服薬を服用する必要があれば、老健だけでなく特養など他の施設への入所も検討しておきましょう。

 

栄養管理

定員100名以上の老健であれば、管理栄養士を1人以上配置することが規定されています。

そのため、老健では栄養士の監修によって栄養バランスやカロリーなどが考えられた献立の食事を提供してもらうことができます。

 

また、塩分制限が必要な治療食や、嚥下能力に応じた介護食など、入所者の状況に合わせた食事にも個別対応してもらえるのも老健の嬉しい特徴です。

 

介護

老健では身体介護サービスも受けることができます。

 

例えば、週に2回の入浴や、排泄介助やおむつ交換、食事や着替えの介助など、日常の生活をサポートする介護サービスを提供してもらえます。

 

 

老健の人員配置とは

老健の人員配置は、法令によって細かく規定されています。

老健には医師や看護師の他、リハビリ専門職員などが必ず在籍しています。

 

まず、入所者100人に対して医師が1人以上常勤し、看護師と介護職員は入所者3人に対して1人以上在籍。

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、栄養士については入所者100人に対して1人以上在籍しています。

 

さらに、1人以上の介護支援専門員と支援相談員、適当数の薬剤師も在籍しており、多様な職種のスタッフが連携してサービスを提供できる体制となっています。

 

 

老健の入所期間とは

終の住処としても入居する方の多い老人ホームと違い、老健は「自宅での生活を充実させたい」という患者様が入居する施設なので、入所期間は比較的短いのが特徴です。

老健では、おおむね3カ月を目安にリハビリを行い自宅へ帰宅することを目標としています。

 

しかし、症状の回復には個人差があるため、場合によっては3カ月以上の入居の相談も受け入れてくれる施設は多くあります。

例えば、もう少し頑張れば自宅での生活が落ち着くと予見される場合や、自宅で一人暮らしをするのでもう少し状況を回復させてから退去したいといった場合は、まずは相談してみましょう。

 

逆に、一概に「3カ月経って症状の改善がなければ即退去」とはならないものの、一定以上の回復が見込めない場合などには退去の相談があることも。

介護を常にできる家族がいる場合は、早めに退去するよう調整することもあります。

 

老健の入居希望者が殺到する地域では、以上のことも視野に入れておく必要があります。

 

 

老健の費用とは

公的施設である老健の費用として必要となるのは月額費用のみで、入居時に初期費用として支払う入居一時金などは必要ありません。

 

月額費用も有料老人ホームなどの民間の施設より安い場合が多く、平均的には約8~15万円でリハビリや医療、介護などのサービスを受けることができます。

 

ただし、洗濯代や娯楽代などの費用はこの中に含まれないため、実費で負担する必要があります。

 

老健では、低所得者の方でも利用できるよう、所得に応じた減免措置を活用することもできます。

減免措置は世帯全員が住民税非課税、年金収入と預貯金などの金額により適用可能で、食費や居住費などの負担を軽減することができます。

 

 

老健と特養との違い

老健と同じ公的施設として「特養(特別養護老人ホーム)」を検討している方も多いのではないでしょうか。

 

特養は、要介護高齢者のための生活施設です。

在宅での介護が困難な入居者様に対し、食事や入浴などの介護サービスや機能訓練、療養上の世話などを行います。

 

老健と特養では入所期間に大きな違いがあり、特養では「終の住処」として終身利用が可能となっています。

 

また、特養の入所条件は原則65歳以上の高齢者で「要介護度3以上」の認定を受けていることとなっており、老健の入所条件よりも厳しいものとなっています。

 

人員配置でも違いがあり、老健にはリハビリ専門のスタッフが必ず在籍しているのに対し、特養ではその義務はないため、老健はリハビリに特化した施設だといえます。

老健と特養のさらに詳細な違いについては「特養と老健の違いは?それぞれの施設の特徴や入居条件を解説!」もぜひご確認ください。

 

 

老健の利用者は、今後増加傾向に!

老健が注目されている理由としては、近年では介護や看取りを、老人ホームではなく、自宅で希望されている高齢者の方々が年々増加していることにあります。

厚生労働省がまとめた令和元年版の高齢社会白書では、60歳以上の人の約半数が自宅で最期を迎えたいと考えていると発表されています。

 

自宅で介護する家族の負担にならないためにも、本人の快適さを1日でも長く持続させるためにも、自宅での生活を見越したリハビリの役割は今後も重要です。

 

老健は、一般的な老人ホームとは異なり、次のステップに進むためのリハビリテーションを行う施設、という位置づけ重要となる施設です。

ヘルパーさんや家族の助けを借りつつ、1日でも長く元気に過ごすためには、老健でのリハビリは必要不可欠です。

 

また、介護をする家族にとっても、ベッドや階段の手すり、勤務時間の調整など、準備期間を設けることで負担の少ない介護ができる可能性が高まります。

老健のシステムをうまく取り入れることは、介護に携わる人々が笑顔になるために大切なポイントの1つといえそうです。

 

 

老健の役割とは自宅で介護を受けるためのリハビリ施設!対象者を確認して上手に利用を

老健とは、要介護認定を受けた患者様に対し、自宅で過ごせるようにリハビリテーションを行う施設です。

 

老健の入居申請には、先に要介護認定を受ける必要があります。

退去後は自宅での生活を想定しているので、自宅で介護ができる状態にない場合、そもそも入居できないことも考えられます。

 

老健のサービス内容はリハビリだけでなく、医療や看護、栄養管理、介護など、多岐にわたります。

常駐の医師や看護師が在籍し、リハビリ専門職員も在籍しているのが特徴です。

 

老人ホームと違って終の住処とはならないため、入所期間は比較的短く3か月が目安。

その後、退去する必要があります。

 

老健は公的施設なので初期費用は必要なく、月額費用も比較的安いという特徴もあります。

同じ公的施設の「特養」とは、入所対象者や入所期間などが大きく異なるため、よく比較して検討してみましょう。

 

ライフピア八瀬大原Ⅰ番館のコラムでは、高齢者の安心な暮らしや住まいに役立つお役立ち情報を随時発信しております。

お悩みや疑問があれば、ぜひ参考にしてみてくださいね。

この記事を監修した人

佐藤 晋策

佐藤 晋策 (ライフピア八瀬大原Ⅰ番館 現場責任者)
京都大原記念病院グループに介護職として入職。デイサービスで現場介護スタッフ、相談員などとして約7年間、現場業務に従事。
事務職 転身後、ライフピア八瀬大原Ⅰ番館の現場責任者に就任し、現在に至る。
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