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【御所南リハビリ日記】脳梗塞のリハビリテーション 右手の動きを一から訓練

一日も早い回復を願って、毎日一生懸命にリハビリに取り組む

患者さんの日常をご紹介する「御所南リハビリ日記」のコーナー

今回はTさん50代(取材当時)・女性に話を伺いました。

▼右手の動きを一から訓練 ラケット使い肩回り楽に
5月20日と6月3日の2回、左側の脳梗塞を発症し、右手に麻痺があります。一回目は軽症で、入院したものの点滴を打ってもらって10日ほどで退院したのですが、2回目は夜中に起こり、右手が動かせなくなり言葉も出なくなりました。一緒に住んでいる娘が救急車を呼んでくれて集中治療室に10日ほど入院しました。発症後しばらくは、物を考えようとすると後頭部にしびれるような感覚も続きました。

発症時は右の歯が腫れていて、頓服を飲んで痛みを抑えている状態でした。歯の菌が脳に行ったのではないかと自分では考えています。

先生は、「早くリハビリを開始したほうがいい」と言って御所南リハビリテーションクリニックを紹介してくれました。御所南には週一回程度通い様々な療法士さんに診てもらっていますが、みんなざっくばらんで一生懸命で、体だけでなく落ち込んだ心まで癒してもらっているほどです。

リハビリの時間はまず右手の筋肉をほぐしてもらいます。手首を前後に屈曲させたり、親指と小指を近づけたり離したりして動きを良くします。指を柔らかく使えるように、皿に盛った玄米をつまんだり指先でこねまわしたりもします。

鉛筆を持って空中に縦線を引くイメージで動かすメニューもあります。「親指の関節だけを動かして付け根を動かさないように」と言われるのですがこれが難しく、付け根が動いて鉛筆の先が色々な方向に流れてしまうのが自分でも分かります。左手でなら言われたことをパッとできるのに、右は病気以前に覚えたことが消えてしまって、赤ちゃんと同じように一から覚え直さないといけないのでもどかしい限りですが、滑らかに字を書きたいので毎回頑張っています。

うれしい変化もありました。御所南に来て最初は右腕が上がらず、右肩も少ししか動かなかったのに、ラケットでスポンジボールを打つうちに昔懐かしいバドミントンの動作を思い出し、すっかり楽しくなりました。療法士さんに「手を伸ばして」など指導を受けていくにつれて肩が動くようになりました。今でも握る動作ができにくい面はあるのですが、肩甲骨が円滑に動くので、リハビリの時間にはお手玉を投げる動きを楽しみにしています。

▼右手に箸での食事できた 習った運動を家でも実践
生活動作も段々改善されてきました。最初はコップも握れませんでした。食事は左手でフォークを使っていましたが、介助箸の段階を経て、今は何とか右手で普通の箸を持って食べています。時々握り箸になるので気を付けています。

御所南で習ったストレッチを覚えて帰って、家で入浴の際などに行うようにしています。嚥下にも幾分障害が残っていますので、舌の運動も毎日行います。療法士さんからは「ストレッチすることは前提で、正しい動きをしないといけない時期に来ています。できれば何回もやってみてください」と言われ大変ですが、やるしかないと思い家で自主練習を続けています。

自分自身のこれまでの生き方を振り返ってみると、頑張りすぎて自己管理ができていなかったのが、こんな病気になった原因かと反省しています。これからは無理をせず、自分の体のメンテナンスをしっかり行いながら、自分のできる事を見つけて家族の役に立っていきたいと考えています。リハビリのほうでも、車いすに乗った他の患者さんが何日かして歩いているのを見るたびに「自分も頑張ろう」と励みにしているところです。

▼リハビリテーションプロフィール
Tさん(京都市南区、53歳) 体の丈夫さには自信があり、これまで大病を患ったことはなかった。自分と夫の二人の母親の介護や孫の世話にと頑張る日々を過ごしていた。「『しんどい』と素直に言えず、自己管理ができていませんでした。こうしてリハビリに励めるのも、神様が時間をくれたと思って感謝しています」と病気をプラスにとらえている。

介護の部分は娘さんの負担が増えた。「病気になられたほうが困る。もっと自分を大切にしてほしい」と娘さんに言われたのも反省したきっかけだ。それでも「病気になっても悪いことばかりじゃない」と娘さんはTさんに言ってくれる。早口だったのが落ち着いた速度で話すようになり、早食いも治ったのがその理由だ。

御所南を紹介された時に家族が「やりたいのなら通えばいい」と背中を押してくれた。おかげで右肩や右手の動きが発症直後より飛躍的に動くようになった。病気以前には戻れないが、これからは自分のできることを見つけて、世話になった家族を支えていこうと願っているところだ。

前回のお話はこちら ⇒ http://www.kyotoohara.jp/news/detail.php?id=719
次回は3月1日にご紹介いたします。

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