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老人ホームや介護施設のご入居者へ手紙を送るポイントは?例文もご紹介

コラム

こんにちは、介護付き有料老人ホーム ライフピア八瀬大原Ⅰ番館です!

 

老人ホームや介護施設に入居すると、ご利用者やご入居者はその要介護度により、世間との関わり合いに制限が出ることも珍しくありません。

 

そんなとき、ご家族や親しいご友人からのお手紙を受け取ることは、世間との関わりを認識でき、活力を得る手段として、とても有効です。

 

今回は、老人ホームや介護施設に入居している方へ送る手紙のポイントをご紹介します。

手紙の書き方や例文もあわせてご紹介しますので、ぜひご参考くださいね。

手紙を読む男性

 

 

老人ホームや介護施設のご入居者へ手紙を送るポイントは?

近年、手紙を書く機会は減っており、メールやSNSなど、短い文章を定期的に発信することに慣れている方が増えています。

そのため、いざ手紙というと身構えてしまう方もいらっしゃるのではないでしょうか?

 

手紙を送る際には受け取り手の気持ちになり、相手の負担にならないメッセージを心掛けることが大切です。

 

老人ホームや介護施設のご利用者やご入居者へ手紙を送るポイントをご紹介します。

 

ポイント①ご入居者の興味が沸く話題や楽しくなるような内容を心掛ける

老人ホームや介護施設のご利用者やご入居者に送る手紙の内容は、根本的にはSNSなどと同様で、「差出人がご利用者やご入居者に聞いてほしいこと・伝えたいこと」を書くのがおすすめです。

 

例えば、下記のようなご利用者やご入居者の興味が沸く身近な話題を取り入れると書きやすくなります。

・差出人ご本人の近況

・孫が運動会や学芸会などで頑張った

・自宅でご入居者が育てていた木々に花が咲いた

 

手紙の内容によっては写真やイラストを同封すると、より近況などをイメージしやすくなり、効果的ですよ。

 

届いた手紙を読んで、ご利用者やご入居者がほっこりできるような手紙が理想といえます。

 

長文を書くのが苦手な人は、絵手紙やポストカードにメッセージを添えることから始めると良いでしょう。

 

ちょっと変わった材質の紙に印刷されていたり、ご利用者やご入居者の興味が沸くイラストがあるポストカードを利用したりするだけでも、メッセージは伝えやすくなります。

 

ポイント②ご入居者が手紙を見て辛くならないように配慮する

手紙は一方的にメッセージを送るツールです。

下記の話題はなるべく避けましょう。

・お金の話

・悪口や噂話

・体調が悪化している話や訃報など

 

また、手紙によく書きがちな内容の注意点として「差出人は善意であっても、相手を傷つける内容」があります。

 

【例】

・リハビリを頑張っている方へ「リハビリの他に、〇〇の方法を取り入れるといいよ」

・体調不良の方へ「知人の〇〇さんも同じ症状だったから気を付けた方がいい」

・仲の良い友人の近況を必要以上に共有する(受取人がプレッシャーに感じる内容)

 

差出人が良かれと思って伝えた内容が、「ありがた迷惑」につながる可能性もありますので、気をつけましょう。

 

また、家族や知人が入院した、訃報があったといったネガティブな話題を報告しなければならない場合は、その場でご利用者やご入居者の様子をうかがうことができる「面会時」に行うのがおすすめです。

 

せっかく送られてきた手紙を見て辛くなるような内容は、できるだけ避けることが大切です。

 

ポイント③ご入居者や差出人の負担にならない頻度で継続する

ご利用者やご入居者の視力低下や体力低下が著しい場合、頻繁な連絡は負担になることもあります。

 

また、入居当初に寂しいだろうからと頻繁に連絡を取っていたにもかかわらず、差出人の都合でだんだん連絡の頻度が下がってしまうケースも珍しくありません。

このような状況では、ご利用者やご入居者の疎外感が強くなる可能性もあります。

 

そのため、「定期的に手紙を送付でき、互いに負担にならない頻度」をあらかじめ設定すると良いでしょう。

 

まずは、このようなタイミングで手紙を送ってみてはいかがでしょうか。

・誕生日や家族のイベントがある際は優先して送る

・年賀状や暑中見舞いに相当する手紙を送る

 

特に新型コロナウイルスの感染症の予防対策としてお見舞いや面会を控えていたり、遠方にお住まいの場合や共働き世帯など、定期的な施設訪問が難しいご家族であれば、四季折々で送られる手紙が、ご利用者やご入居者のさみしさを補う重要なアイテムになります。

 

 

老人ホームや介護施設のご入居者へ手紙を送る際の書き方や例文をご紹介

便箋とペン

老人ホームや介護施設のご利用者やご入居者へ手紙を送る際の宛名や手紙の書き方についてご紹介します。

 

手紙を送る際の宛名

老人ホームや介護施設あての手紙ではありませんので、施設名のあとは「御中」ではなく施設名「内」としましょう。

 

<例>

〇〇(施設名)内

(ご入居者)様

 

手紙の書き方①ご家族や親しい友人の場合

ご家族や親しい友人の場合は、手紙の基本ルールを守りつつ、くだけた表現で手紙を書いても良いでしょう。

 

手紙を書く以前の関係性を重視した表現方法で特に問題ありません。

 

手紙の例文を2つご紹介します。

 

【1】暑中御見舞い

大好きなおばあちゃん(おじいちゃん)へ

暑中お見舞い申し上げます。

とても暑い日が続きますが、お元気ですか?

 

~最近の出来事や伝えたいメッセージなど~

 

暑さはまだしばらく続きそうです。

どうかくれぐれもご自愛ください。

 

令和◯年 盛夏

 

【2】敬老の日のお祝い

敬老の日おめでとうございます。

日頃の感謝を込めて、敬老の日のプレゼントを贈らせていただきます。

これからも趣味を楽しみながら、元気に毎日をお過ごしくださいね。

 

手紙の書き方②元上司や恩師などの場合

元上司や恩師などに送る手紙であれば一般的なマナーとして敬語を使用し、手紙の基本構成(前文・主文・末文・後付け)を取り入れつつ、文面を作成します。

 

・前文:頭語(拝啓、謹啓など)、時候の挨拶

・主文:手紙の目的、用件

・末文:結びの挨拶、結語(敬具、謹言など)

・後付け:手紙を書いた日付、差出人の名前、宛名

 

手紙の基本構成を取り入れた例文をご紹介します。

――――――――――
拝啓

風が春から初夏の香りを運んでくるのを感じる季節となりました。

お健やかにお暮らしのことと存じます。

 

~手紙の目的、用件~

 

また、お目にかかれますことを心待ちにいたしております。

時節柄くれぐれもご自愛くださいませ。

 

敬具

令和◯年4月◯日

 

差出人名

宛名
――――――――――
※季節は4月下旬頃を想定しています。

 

【番外編】老人ホームや介護施設と手紙のやり取りがある?

老人ホームや介護施設からご利用者やご入居者のご家族へ、現在の状況や普段過ごされている様子、施設での取り組みなどをお伝えするために、お手紙や広報誌を送付することもあります。

 

逆に、ご利用者やご入居者のご家族からお手紙をいただくこともございます。

 

皆さまからの感謝の気持ちやあたたかい言葉が、私たち職員にとって励みになっております。

 

 

老人ホームや介護施設のご入居者への手紙に品物を同封しても良い?

老人ホームや介護施設に入居されているご家族へ現金を送付されたり、商品券を送付されたりする方もいらっしゃいますが、普通郵便で送付することはお控えください。

 

なぜかといいますと、郵便法第17条「現金及び貴重品の差出し方」で「現金や貴重品などを郵便物として差し出すときは書留の郵便物としなければならない」と定められているからです。

 

そのほか、様々なトラブルのもととなりかねない、下記のような品物を手紙と一緒に送付しないよう、気を付けましょう。

・鋭利なもの

・管理や保管が難しいもの(鉢植えや相部屋への本格的な絵画など)

・賞味期限の短い生ものなどの食品

・その他大きなもの

 

ご利用者やご入居者の要介護度に応じて、介護職員が開封や管理をお手伝いすることもあります。

 

手紙の同封物は、できるだけご利用者やご入居者の負担にならない、楽しい写真や趣味のものに留めていただけると、差出人・受取人双方の負担になりづらいです。

 

 

老人ホームのご入居者へ手紙を送るポイントを知り、楽しい交流を!

老人ホームや介護施設のご利用者やご入居者へ手紙を送るポイントとしては、下記の3つがあります。

  1. 1.ご入居者の興味が沸く話題や楽しくなるような内容を心掛ける
  2. 2.ご入居者が手紙を見て辛くならないように配慮する
  3. 3.ご入居者や差出人の負担にならない頻度で継続する

 

定期的に施設訪問が難しいご家族であれば、四季折々で送られる手紙がご利用者やご入居者のさみしさを補う重要なアイテムになります。

 

老人ホームや介護施設のご利用者やご入居者へ手紙を送る際の宛名は、施設名のあとは「御中」ではなく、施設名「内」としましょう。

 

ご家族や親しい友人の場合は、手紙の基本ルールを守りつつ、くだけた表現で手紙を書いても大丈夫ですよ。

 

元上司や恩師などに送る手紙であれば、一般的なマナーとして敬語を使用し、手紙の基本構成(前文・主文・末文・後付け)を取り入れつつ、文面を作成しましょう。

 

また、書留ではなく普通郵便で現金などを送付することはお控えいただきますよう、お願いいたします。

 

手紙の同封物はご利用者やご入居者の負担にならないものに留めると、差出人・受取人双方の負担になりづらいでしょう。

 

手紙を送る際には受け取り手の気持ちになり、相手の負担にならないメッセージを心掛け、ぜひ楽しい交流を図ってくださいね。

 

ライフピア八瀬大原Ⅰ番館のコラムでは、高齢者の安心な暮らしや住まいに役立つお役立ち情報を随時発信しております。

お悩みや疑問があれば、ぜひ参考にしてみてくださいね!

 

この記事を監修した人

佐藤 晋策

佐藤 晋策 (ライフピア八瀬大原Ⅰ番館 現場責任者)
京都大原記念病院グループに介護職として入職。デイサービスで現場介護スタッフ、相談員などとして約7年間、現場業務に従事。
事務職 転身後、ライフピア八瀬大原Ⅰ番館の現場責任者に就任し、現在に至る。
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