老人ホームへ家族以外がお見舞いする場合。メリットや注意点を紹介!
こんにちは!ライフピア八瀬大原Ⅰ番館です。
以前の記事、老人ホームへ家族が面会に行く頻度は?メリットや注意点もご紹介で、近しいご家族が老人ホームへ面会するメリットやポイントについて取り上げました。
近しいご家族が定期的に訪問することは認知症などの進行を緩やかにしたり、ご家族といろいろなお話をされることにより「社会とのつながりを感じられる」のがメリット、ということでしたが、近しいご家族以外はどうなのでしょうか。
たとえば恩師や昔お世話になった人へ、施設へのお見舞いをしたいと思った時のメリットや、気を付けたいポイントなどはどのようなことでしょうか。
今回は、「老人ホームへ近親者以外がお見舞いするとき」をテーマに取り上げます。
「お見舞いをしてストレスを感じないか」事前に確認する
老人ホームは、介護が必要な状態に入居する場所です。
特に現役世代の時に、営業職や管理職などに就きバリバリ働いていたような方の中には「昔のイメージからかけ離れた自分を見せたくない」という人もいます。
一方で、認知症が発症し始めた入居者様が、昔の良き思い出を意識的に思い出すことで、症状の進行が一時的に抑えられることもあります。
体調が安定していれば、ご家族以外のお見舞いも受け入れている施設は多いですし、近しいご家族や施設の担当者以外の人と会話することは、社会とのつながりを感じ前向きな気持ちにつながるケースもあります。
明確な心情についてはご本人しかわからないものの、今の大まかな精神状態や、病状などは近親者であれば把握しているはずです。
また、訪問先の施設が「老健」・「特養」・「介護付き有料老人ホーム」のいずれに該当するかで施設のご家族以外のお見舞いに対する方針も違ってきます。
以上の理由から、可能な限り事前に近親のご家族へ、ひとこと確認してから訪問するのがベストでしょう。
お見舞いの品を用意するときのポイントは?
老人ホームへのお見舞いには何か手土産を用意しなければならないのでしょうか。
ご本人との関係にもよりますが、ある程度定期的に訪問できるようであれば、お見舞い品はあまり意識しなくても大丈夫です。
あまり会えない遠縁のご親戚の場合や、ご無沙汰していた上司などでお見舞い品を用意したい場合は次のポイントを意識するのがおススメです。
・食品や果物
施設から外出する機会が少なく、自由にご飯を食べられない入居者様は、差し入れのお菓子や昔からの好物を食することが気分転換につながります。
しかし、ご本人が糖尿病など健康上の理由で食事制限を行っている場合や、そもそも施設でカロリー管理をしている場合は好まれないこともあります。
お見舞いに行ってもよいか確認するタイミングで、食事制限についても確認するとよいでしょう。
・花
こちらも定番ではありますが、特に入居者様が相部屋にいる場合、花の匂いが苦手な方と暮らされている可能性があります。
また、ご本人が花瓶の水を取り替えることが困難なケースも多く、枯れてしまっても即座に対応できないために、施設が生花の持ち込みを認めていないこともあります。
「花の匂いが好きだったから」という方へはポプリや小ぶりなプリザーブドフラワーなどであれば、飾ってもらいやすくなります。
ほこりが付きやすいので、カバーに入っているものがおススメです。
・本、CD、鉛筆など趣味の品
自分の意志で買い物にいけないものの、読書や絵画、音楽に対する興味が積極的な人にとっては、単行本や鉛筆などの差し入れも喜ばれます。
ただし、居室内に荷物を置けるスペースに限りがありますので、あまり大きなものや大量の差し入れは控えましょう。
入居者様との楽しい会話は「30分程度」がおススメ!
入居者様と久しぶりに会い、いろいろな思い出話に花が咲いたとしても、初回はおおむね30分程度に収めておきましょう。
訪問客の来訪はうれしいものの、入居者様にとって疲れの対象となる可能性もあります。
また、レクレーションや入浴などの日常的なスケジュールが次の時間に控えているかもしれません。
いずれにしても、入居者様に過剰な負担を与えないよう配慮することが大切です。
老人ホームへの訪問は、入居者様にとってもプラスの刺激になる可能性が高く、可能な限りいろいろな関係者の方と会うことが、その後の生活を楽しむことにつながります。
入居者様の心情や体調を第一にお見舞いしていただければ、あとはそのお時間を大切に楽しんでいただくのが最善です。
まとめ
・ご本人の病状などを近親のご家族に確認し、体調のよさそうな日に訪問する
・お見舞いの品は迷惑にならないものを事前に確認しよう
・あまりご本人に負担をかけないよう、最初から長居しないことを心がけよう
この記事を監修した人
- 星野 英俊 (ライフピア八瀬大原Ⅰ番館 事務長)
- 京都大原記念病院グループに介護職として新卒入職。京都大原記念病院 現場介護スタッフ、介護老人保健施設で施設相談員(ケアマネジャー)などとして約15年間、現場業務に従事。
事務職 転身後、ライフピア八瀬大原Ⅰ番館の事務長に就任し、
現在に至る。