特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホームの違いと選び方とは?
こんにちは。介護付き有料老人ホームライフピア八瀬大原Ⅰ番館です!
「有料老人ホーム」と「特別養護老人ホーム(通称:特養)」という言葉を最近、テレビや新聞、インターネットでよく見かけます。
しかし、この2つの違いとはなにか?をご存知の方は少ないかも知れません。
2つとも同じ老人ホームではありますが、その性質は大きく異なります。
今回は、この2つの違いをより詳しくお伝えし、老人ホームを選択する上でお役に立てればと思います。
特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホームの違いとは?
まずは、特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホームの大まかな違いを見ていきましょう。
「特別養護老人ホーム(特養)」は公的な施設
通称で「特養」とも呼ばれる特別養護老人ホームは、社会福祉法人や地方自治体が運営する公的な施設です。
国や地方自治体が補助金を出していたり、税制面での優遇があるため、費用が比較的安く済む点が大きな特徴です。
ただし、公的な施設であるが故に、在宅での生活が困難な要介護度が比較的重度な方や寝たきりの方など、緊急度の高い方の入居が優先されます。
「有料老人ホーム」は民間が運営する施設
有料老人ホームは主に医療法人や社会福祉法人、また営利法人(株式会社など)が運営する民間の施設です。
主に「住宅型有料老人ホーム」「介護付有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」の3つのタイプがあります。
※ライフピアのコラム「『有料老人ホーム』の種類は3つ!それぞれの違いや施設を選ぶ基準」で詳しく解説しているので、合わせて参考にしてください。
生活援助サービスや食事サービス、レクリエーション、一部介護サービスのうち、一つ以上サービスとして提供している施設が有料老人ホームと呼ばれます。
基本的に民間の施設になりますので、料金やサービス内容など施設ごとに入居者の「快適に理想通りに暮らしたい」という様々なニーズに応えられる特色を出しています。
医療面を充実させたり、食事に力を入れたり、リハビリができたりなど、施設によって様々なサービスを受けることができます。
ちなみに当施設(ライフピア八瀬大原Ⅰ番館)は有料老人ホームに属されます。
特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホームの選び方とは?細かな違いを整理しよう
特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホームの大まかな違いが把握できたところで、次はより細かく違いを見ていきましょう。
どちらの介護施設を選ぶかで、入居条件や費用、個室の広さ・設備やサービス内容などが違ってきます。
施設を選ぶ際は、なぜ介護施設を必要としているのか、施設に何を求めたいのかを見定めて比較することが大切です。
入居条件
特別養護老人ホームの入居条件には一定の規定があります。
一般的には「65歳以上」の方で、原則「要介護3以上」の認定を受けている方、つまりは日常的に介護が必要で、自宅で生活するのが困難な方がご入居の対象となります。
一言で言うと「介護が必要になったら入居できる施設」と言えます。
このような条件があるため、「誰でも申し込んだ順に」入居できる訳ではありません。
特養を希望している入居待ちの方は全国で約40万人と言われるなど、入居待ちが多いという状況は知っておくべきかと思います。
一方、有料老人ホームの入居条件は各施設によって異なりますが、概ね60歳以上で健康な方(介護認定非該当)から介護が必要な方まで幅広く入居できます。
入居待機者も少なく、比較的入居しやすい施設となります。
費用
特別養護老人ホームを選ぶ大きなメリットは、費用の安さ。
家賃の一定期間の前払い金である入居一時金などは不要で、月額費用のみで入居可能です。
月額費用は介護度と収入によって決まります。
食費や家賃、介護保険の自己負担分などが月額費用に含まれ、施設や居室のタイプによって費用が異なります。
有料老人ホームの場合、サービスを充実させている分、費用は高額になります。
施設にもよりますが、入居一時金が数千万円となるなど、費用が高いのが一般的です。
個室の広さや設備
特別養護老人ホームには、個室の他に多少室という2~4名で使用する大部屋があります。
1人あたりの居室面積には法律で決まりがあり、10.65㎡以上となっています。
キッチンや食堂、リビングなどの設備は共同となっており、部屋と同じフロアに設けられている施設が多いようです。
有料老人ホームでは、基本的に個室となっています。
1人あたりの居室面積は特養と比べて広めで、介護付き有料老人ホームの場合は13㎡以上となっています。
個室内に洗面台とトイレがある場合もあり、さらに広い個室だとキッチンや、バスタブなどの入浴設備が設置されている施設もあります。
さらに、1LDKや2DKなどのマンションタイプの個室が用意されている場合もあり、施設によって居室の広さや設備はさまざまです。
サービス内容
比較的重度な方が優先される特別養護老人ホームと、健康な方から介護が必要な方まで幅広く対象になる有料老人ホームとでは、提供できるサービスの内容や選択できるケアの幅も大きく異なってきます。
たとえば、介護スタッフに関しては、両施設とも(住宅型有料老人ホームを除く)に法定で配置されています。
看護師に関しては、特別養護老人ホームには法定で配置されていますが、基本的に夜間はいません。
しかし有料老人ホームは一つの特色として「24時間看護師配置」で待機しているところもあるなど、細かな点での違いがあります。
季節のイベントやレクリエーションなどは施設によって違いますし、有料老人ホームでは特別な療養ができたり、リハビリができたりなど、施設ごとにサービス内容に特色があります。
特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホームの違いを知ったら施設見学を!
特別養護老人ホーム(特養)と有料老人ホームの違いについて一言で言うと「公的施設の特別養護老人ホーム」と「民間サービスの有料老人ホーム」です。
両施設ともに概ね65歳以上の方が対象となる点では共通しています。
有料老人ホームは、費用は高いけれど、充実したサービスを利用できる、または選択できるのが大きな特徴。
特別養護老人ホームは、低料金で介護サービスを安心して利用できるのがメリットですが、自由さの面で劣り、また入居待ちの方も多いという特徴があります
老人ホームを探す方はご自身、またはご家族についてお考えのことと思いますが、まず選ぶ基準は「ご入居される方の健康状態」になります。
老人ホームを探している、その理由を見つめながらどちらが自分の考えに合うのかをじっくり考えて「自分に合った」老人ホームを選びましょう。
入居する施設を具体的に検討する段階では、百聞は一見にしかずです。
必ず「施設見学」をしましょう。
そうすれば各施設の雰囲気などを直接確認できます。
またその場で日頃の悩みを相談してみるのも良いと思います。
こちらで見学時のチェックポイントについてもご紹介しているので、参考にしてくださいね。
老人ホームは見学してから申込もう!チェックするポイントもご紹介
この記事を監修した人
- 星野 英俊 (ライフピア八瀬大原Ⅰ番館 事務長)
- 京都大原記念病院グループに介護職として新卒入職。京都大原記念病院 現場介護スタッフ、介護老人保健施設で施設相談員(ケアマネジャー)などとして約15年間、現場業務に従事。
事務職 転身後、ライフピア八瀬大原Ⅰ番館の事務長に就任し、
現在に至る。