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有料老人ホームとサ高住(サービス付き高齢者住宅)の違いは?

コラム

こんにちは!ライフピア八瀬大原Ⅰ番館です。

 

今回は「有料老人ホーム」と「サ高住(サービス付き高齢者住宅)」の違いについてのお話です。

介護サービスを受けられる施設として共通点も多く、その違いがあいまいになりがちですが、実は両者の間には明確な違いが存在します。

 

どちらの施設が良いかは、入居者様の予算や受けたいサービス、ライフプランによって変化します。

両者の違いと、施設を選ぶポイントなどについて確認していきましょう。

 

 

有料老人ホームとサ高住(サービス付き高齢者住宅)の大まかな違い

有料老人ホームとサ高住(サービス付き高齢者住宅)の大まかな違いを見ていきましょう。

介護サービスの内容や介護施設の設備、契約形態など、かなりの違いがありますのでよく確認してくださいね。

 

施設の設置目的・介護サービス

一般的な有料老人ホームとサ高住(サービス付き高齢者住宅)の一番の違いは「施設の設置目的」です。

 

有料老人ホームは老人福祉法第29条第項の規定に基づき、老人の福祉を図るために、居住地の提供の他、心身の健康保持及び生活の安定を提供する施設です。

設置には各都道府県に届け出を提出し、最終的な管轄省庁は「厚生労働省」になります。

 

一方、サ高住(サービス付き高齢者住宅)は、高齢者の居住の安定確保に関する法律高齢者住まい法条に基づき、老後の居住地の確保を第一の目標とした施設。

バリアフリー構造で医療機関・介護機関との連携を図れる「共同住居」を指し、あくまでも賃貸住宅の一種となります。

設置の管轄省庁は「厚生労働省」および「国土交通省」の共管制度として創立されています。

 

このため、両者とも必要に応じて介護サービスの提供は受けられますが、その施設の特性が違うため、細かな介護サービス内容や居住に関する費用が異なります。

 

有料老人ホームでは、食事や入浴、排せつなどのサポートを行う介護サービスや、リハビリ、健康管理、レクリエーションなどが受けられます。

一方サ高住では、掃除や買物代行といった生活支援や、生活相談や安否確認をしてもらうことができ、施設のスタッフでなく外部のサービスを利用する場合も多いです。

 

有料老人ホームの施設には専門の介護職員が常駐しており、24時間体制で見守りをしてもらえるのが一般的です。

サ高住では夜間の人員配置についての規定はありません。

 

介護施設の設備

介護施設と住居のどちらを優先する施設かで居室面積の基準も異なり、「サ高住」の方が基準面積は広めです。

サ高住の個室は原則25㎡以上(条件を満たせば18㎡以上)で、有料老人ホームの個室の面積は13㎡以上と定められています。

 

さらに、サ高住はバリアフリー構造が必須となっているのみなのに対して、有料老人ホームはナースコールなどの緊急通報装置やスプリンクラーの設置などが義務となっています。

 

契約形態

施設の契約形態や入居費用にも大きな違いがあります。

 

有料老人ホームの契約は終身利用権方式、サ高住では建物賃貸借契約となります。

 

有料老人ホームは、前払金が無料の施設から1億円以上の施設まであります。

賃貸借契約のサ高住の場合は、敷金の支払いが必要となります。

 

 

3種類の有料老人ホームとサ高住(サービス付き高齢者住宅)の違いを詳細に

有料老人ホームを細分化すると、「介護付」「住居型」「健康型」の3種類が存在します。

それぞれの施設の特徴と、サ高住との違いを見ていきましょう。

 

介護付き有料老人ホーム

介護付き有料老人ホーム(介護付)は、施設に属している介護職員が介護サービスを行い、原則介護を必要としている人が入居します。

入居要件は施設により異なります。

 

「サ高住」との大きな違いは介護サービスの手厚さです。

 

「介護付」では看護師や介護士など、専門職のスタッフを配置して24時間体制で常駐しているため、要介護度が高くなっても安心して住み続けることができます。

対して「サ高住」は生活支援がメインとなるので、介護が必要ない高齢者か要介護度が軽度な方しか快適に暮らすのは難しいでしょう。

 

住宅型有料老人ホーム

住宅型有料老人ホーム(住宅型)では、外部事業者の職員が介護サービスを行います。

 

「介護付」はあくまで「介護サービス」を提供する前提ありきの施設であるのに対して、「住宅型」は住宅そのものの提供を優先し、必要に応じて介護サービスを受けられる施設です。

 

居室や設備の基準は「介護付」と同じです。

個室の広さは13㎡以上と指定され、廊下の幅もある程度広いものが求められるほか、ナースコールやスプリンクラーの設置が義務となっています。

 

「介護付」は、月額使用料に介護の費用と住居の費用が組み込まれているので、要介護度や施設利用料の価格変更などがなければ、一定の料金を一箇所に支払えば契約が可能になります。

 

一方、「住居型」や「サ高住」は、条件は施設の方針によるものの、一般的に自立可能な方や要支援の方も入居可能です。

このため、介護サービス費を包括して施設へ支払う義務はなく、施設には住居としての使用料を納めたうえで介護サービスは別途、該当の事業者へ支払うこととなります。

 

住居と介護サービスを別途支払うことで、介護保険で補える範囲を越えたサービスを受けたいときには追加費用が発生したりします。

 

「住宅型」は、「介護付」と「サ高住」の中間的役割を果たす施設といえます。

 

健康型有料老人ホーム

健康型有料老人ホーム(健康型)は、介護を必要としない自立した高齢者を主な利用者としています。

食事などのサービスを受けることができるほか、娯楽や老後の生活をより満喫するためのサービスも提供される施設が多くなっています。

 

「サ高住」では要介護度が軽度であれば介護サービスを受けながら住み続けられますが、「健康型」では基本的に介護サービスがないため、介護が必要になったら退去することになります。

 

 

有料老人ホームの3つの種類や選び方のポイントについては「有料老人ホームの種類は3つ!それぞれの特徴や施設の選び方を解説」でより詳しく説明しております。

ご参考ください。

 

 

有料老人ホームとサ高住(サービス付き高齢者住宅)はどちらに入居すれば良い?

以上をふまえると、要介護度が高く24時間安心して介護サービスの提供を受けたい場合は、「介護付き有料老人ホーム」への入居がおすすめです。

要支援や要介護度の低い方は「住宅型有料老人ホーム」もしくは「サ高住(サービス付き高齢者住宅)」を優先して検討しましょう。

 

なお、住宅型有料老人ホームやサ高住では、要介護度が高くなった場合に転居を求められることもあります。

契約条件は入居時にも十分に確認することが大切です。

 

各種有料老人ホームとサ高住では、その後のライフプランにも大きな変化が見られます。

施設自体の方針や既存の入居者様との相性も踏まえ、複数の施設を見学し納得のいく施設に入居することがより良い生活を続けるための秘訣です。

 

老人ホームの選び方については、こちらでも詳しく説明しております。

老人ホームの上手な選び方は?探し方のポイントや施設の種類を知ろう

 

 

有料老人ホームとサ高住(サービス付き高齢者住宅)の違いを比較して選ぼう

「有料老人ホーム」と「サ高住(サービス付き高齢者住宅)」は、介護サービスの手厚さや介護施設の設備、契約形態や費用など多くの点で違いがあります。

 

有料老人ホームには3つの種類があり、「介護付き有料老人ホーム」「住宅型有料老人ホーム」「健康型有料老人ホーム」のそれぞれでもサービス内容などが異なります。

 

入居者の要介護度やライフプランなども考慮して、入居する施設を選ぶことが大切です。

 

この記事を監修した人

佐藤 晋策

佐藤 晋策 (ライフピア八瀬大原Ⅰ番館 現場責任者)
京都大原記念病院グループに介護職として入職。デイサービスで現場介護スタッフ、相談員などとして約7年間、現場業務に従事。
事務職 転身後、ライフピア八瀬大原Ⅰ番館の現場責任者に就任し、現在に至る。
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